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みんげいよんじゅうねん
民藝四十年
柳 宗悦
柳宗悦『民藝四十年』。同一底本的分册已合并为一书。收入:民芸四十年、改めて民藝について、四十年の回想。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 页
工藝の美
一
かかる雑器に美を認めないのは、彼らが茶器の美についても既に知るところがないからであろう。
許されるならば、私は片田舎の忘れられた民家において、塵につつまれる雑器を取上げ、新しく茶をたてよう。この時こそ道の本に返って、初代の茶人たちと心ゆくばかり交わることが出来よう。
(一九二六年)
工藝の美
一
心は浄土に誘われながら、身は現世に繋がれている。私たちはこの宿命をどう考えたらよいか。異なる三個の道が目前に開けてくる。現世を断ち切って浄土に行くか、浄土を見棄てて現世に走るか。一つは夢幻に溺れやすく、一つは煩悩に流されるであろう。いずれもが心に満たない時に、第三の道が現れてくる。
与えられた現世である。そこには何か意味がなければならぬ。よも空なる世ではないであろう。この世を心の浄土と想い得ないであろうか。この地を天への扉といい得ないであろうか。低き谿なくば高き峯も失せるであろう。正しく地に活きずば、天の愛をも受けないであろう。「身は精霊の宮」と記されている。地をこそ天なる神の住家といい得ないであろうか。冬枯れのこの世も、春の色に飾られる場所である。地上に咲く浄き蓮華を浄土の花とは呼ぶのである。