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でんえんじょうちょうあり

田園情調あり

佐々木 邦

「キング」大日本雄辯會講談社、1952(昭和27)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,319 字 · 19 页

青空文庫

理窟めいたことを言った後で済まないんですけれど」

「何だね? 折り入るも入らないもないよ。君と僕の間柄だ」

「あんた達の文学会へ僕の妹の秋子を入れて戴きたいんですが、どんなものでしょう。秋子は高等学校を卒業しています」

「村の会だもの。入れるも入れないもない。入りたいと言うのかね?」

「へえ。ナカ/\の文学少女です。本ばかり読んでいます」

「文学談話会というと鹿爪らしいけれど、文学好きのものが寄り集まって世間話をする会さ。それも早倦きものゝ揃いで、この頃は余り振わないんだ。此方から新会員を勧誘したいくらいだ。大いに歓迎すると言ってくれ給え。第一日曜と第三日曜の晩に僕の家でやるから」

「女の子も来ますか?」

「会員の妹連中が二三人来る。皆学校で知った顔だろう。丁度いゝ」

「それじゃ是非願います」

小森君は満足したようだった。

「君、僕は徒歩主義だから、先に行ってくれ給え。遠慮なしに」

と間もなく伊達君が促した。同伴が迷惑ではないが、自転車を引いているのが気の毒だった。

「いや、構いません。もう少し。あんたもいつもは自転車でしょう?」

「こわしてしまったんだよ。ガタ/\の古物だからもう修繕が利かない。