轻松读懂日语经典作品
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1925(大正14)年10月~1926(大正15)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,828 字 · 181 页
「弱いですよ。知識階級は精神的の金持ですから、矢張りいけません。医者を一日に二度呼びます」
「おやおや、巧く取ッ占められましたな」
「ハッハハハ。冗談ですよ。それではお大切に」
と佐久間先生、ナカナカ味をやる。
絹子さんも郁子も追々快い方へ向いたが、一番始めに発病した千代子は中途でぶり返して又高熱に戻った。安心の積りで帰って来たお父さんは、
「気をつけなければ困るよ」
とお母さんの責任にした。
「随分気をつけているんですが、この二三日急に寒くなったからでしょう。直きに又下りますよ」
「下るものか。佐久間さんは何と言った?」
「別に何とも仰有いません」
「九度もあるのにそんなことじゃ困る。もう一度見て貰いなさい」
「でも食慾もございますし、元気も好うございますよ」
とお母さんは始終ついているのだから、能く分っている。
お父さんは御飯を一膳で済ませて、又郁子と千代子の病室へ行った。千代子の額へ手を当てて見て、
「あるね。咳も出る」
と言って、早速佐久間さんへ電話をかけた。先生は手の放されないことを丁度果した刻限だったから、直ぐ来てくれた。
「再三恐れ入りますが、余り熱が高い上に咳も出ますから……」