轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

「キング」大日本雄辯會講談社、1925(大正14)年10月~1926(大正15)年10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,828 字 · 181 页

青空文庫

「それはお母さんも見ているけれど敏子丈けよ。郁子は知らん顔をしていますわ」

とお母さんは敏子の長所を認めた。郁子は女学校に入ってから殊に雑用を厭う。

「敏子は真正に親切ものだよ」

とお祖父さんも共鳴して、敏子は頓に評判が好くなった。

「でも学校へ報告することはないわ」

「でも正直に書いたんだわ」

「書こうと思って心掛けるんでしょう?」

「そんなことがあるもんですか」

と内輪揉めが始まる。

「それっきりかい?」

と僕は進行係りを勤める。

「未だあるのよ。敏子さん、宜いこと?」

「知らないわ」

「短所は少し生意気のことですって。これは真正ね」

と郁子は悉皆素っぱぬいてしまった。

「宜いわよ」

「生意気なことはないさ。しかし弟が褒められると怒る癖がある。それは書かなかったのかい?」

とお祖父さんが笑った。

「そんなこと誰だって当然ですわ」

「何故?」

「弟ばかり褒められて好い気持のする人があるもんですか」

と敏子は根本問題に触れた。

「それだからお祖父さんもお祖母さんもお前を褒めているのさ。宜いだろう?」

「でも浩ちゃんとは褒め方が違いますわ」

「ホホホホ。敏子にも然う見えますかね? 催促して褒めて貰っても詰まらないわね」