轻松读懂日语经典作品
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社、1930(昭和5)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 98,799 字 · 202 页
と書生は度胆を抜かれて、もう反抗しない。
「これで勘弁してやるから、将来を慎め」
「…………」
「おい!」
「はあ」
「片岡虎之助に伝言がある。片岡は大馬鹿だと言ってくれ」
「…………」
「貴様も少し考えて見ろ。一体貴様は幾つだ?」
「…………」
「年を言え。おい!」
と堀尾君の「おい!」にはその都度胸倉の小突きが伴う。
「二十三です」
「犬のお供をして歩く年と思うか?」
「…………」
「車でも曳く方が余っ程世間の為めになる」
「…………」
「貴様も馬鹿だけれど、貴様にこんな仕事をさせる主人が大馬鹿だ。もっと意味のある仕事を心掛けろ。片岡にももっと人間を生かして使えと言ってくれ」
「…………」
「もう宜い。帰れ」
「帰ります」
と書生はスゴ/\立ち上った。
「言分があるなら出直して来い」
「…………」
「しかし気の毒だったな」
「…………」
「片岡の書生だなんて威張らなければ、何のこともなかったんだ」
と堀尾君は門まで送った。
間もなく道子さんが着いた。二言三言話す中に、
「あなた何うかなさいましたの?」
と気がついた。
「泰然自若の積りですが、変ですか?」
「お顔の色がお悪いわ」
「ハッハヽヽ」