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のわき
野分
一个直言不讳的文学老师,在乡村中学碰了一鼻子灰。理想撞上现实的台风,他还能像野分一样坚持自我吗?
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 93,508 字 · 189 页
「それでいいのですよ。勢力をとられてしまったら、ほかに何にもしないで構わないのです」
青年は唖然として、道也を見た。道也は孔子様のように真面目である。馬鹿にされてるんじゃたまらないと高柳君は思う。高柳君は大抵の事を馬鹿にされたように聞き取る男である。
「先生ならいいかも知れません」とつるつると口を滑らして、はっと言い過ぎたと下を向いた。道也は何とも思わない。
「わたしは無論いい。あなただって好いですよ」と相手までも平気に捲き込もうとする。
「なぜですか」と二三歩逃げて、振り向きながら佇む狐のように探りを入れた。
「だって、あなたは文学をやったと云われたじゃありませんか。そうですか」
「ええやりました」と力を入れる。すべて他の点に関しては断乎たる返事をする資格のない高柳君は自己の本領においては何人の前に出てもひるまぬつもりである。
「それならいい訳だ。それならそれでいい訳だ」と道也先生は繰り返して云った。高柳君には何の事か少しも分らない。また、なぜですと突き込むのも、何だか伏兵に罹る気持がして厭である。ちょっと手のつけようがないので、黙って相手の顔を見た。顔を見ているうちに、先方でどうか解決してくれるだろうと、暗に催促の意を籠めて見たのである。