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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

仏蘭西文学に出てくる不安を、有夫姦の多いためと見ていた。ダヌンチオによって代表される以太利文学の不安を、無制限の堕落から出る自己欠損の感と判断していた。だから日本の文学者が、好んで不安と云う側からのみ社会を描き出すのを、舶来の唐物の様に見傚した。

理智的に物を疑う方の不安は、学校時代に、有ったにはあったが、ある所まで進行して、ぴたりと留って、それから逆戻りをしてしまった。丁度天へ向って石を抛げた様なものである。代助は今では、なまじい石などを抛げなければ可かったと思っている。禅坊さんの所謂大疑現前などと云う境界は、代助のまだ踏み込んだ事のない未知国であった。代助は、そう真率性急に万事を疑うには、あまりに利口に生れ過ぎた男であった。

代助は門野の賞めた「煤烟」を読んでいる。今日は紅茶茶碗の傍に新聞を置いたなり、開けて見る気にならない。ダヌンチオの主人公は、みんな金に不自由のない男だから、贅沢の結果ああ云う悪戯をしても無理とは思えないが、「煤烟」の主人公に至っては、そんな余地のない程に貧しい人である。それを彼所まで押して行くには、全く情愛の力でなくっちゃ出来る筈のものでない。