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「プラーゲせんぷう」のはなし
「プラーゲ旋風」の話
山下 博章
「法律新聞 第四一四五、四一四六号」1937(昭和12)年7月3日、5日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,943 字 · 14 页
五 無軌道判決
スルカ如キハ日本国ノ名誉ノ為メ遺憾ニ堪ヘス
と記載されていた。
此の訴状は提出の翌日被告東京音楽学校に送達されたが、其の後数日にして被告は兜を脱いだ。筆者は今日でも、其の引責辞職を未然に防止した東京音楽学校長は賢明であったと考えている。
五 無軌道判決
楽壇人の無軌道蹂躙戦法も万更馬鹿には出来ないもので、此の戦法の尻馬に乗って拍車を掛ける判事様が東京区裁判所に出現した。
幕末文久二年には薩摩の奈良原喜左衛門が生麦事件を惹起し、明治になってからも、露国皇太子に切り付けた津田三蔵や、李鴻章を狙撃した平山六之助などと云う、エライ愛国者が飛び出していたが昭和の聖代になると愛国者は日本刀やピストルを棄てて、官権を振翳す。いずれが危険であるかは識者の判断に俟つこととして、先ず問題の判決を紹介して置こう。
松竹少女歌劇団が外国の歌劇(アルト・ハイデルベルヒとマダム・バタフライ)を無断上演したため、外国著作権者から告訴され、松竹の責任者は、東京区裁判所の検事局で略式で罰金の言渡を受けたが、之に対し正式裁判を求めた結果昭和十一年の十二月二十八日に言渡された判決が所謂「問題の判決」