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ふたつのじょぶん
二つの
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『二つの』。同一底本的分册已合并为一书。收入:二つの序文、『団栗』のことなど、詩人への註文、樹氷の科学、救われた稀本、大雪山二題、小さい機縁、天地創造の話、農業物理学夜話、防寒戸、雪は資源である、アメリカの沙漠。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 115,903 字 · 236 页
のである。
「人間の有するいわゆる外界の模像を普遍化し系統化するものが人間に内在しなければ外界は支離滅裂して認識は成立しない。そうするといわゆる実在も「我れ」あって始めて存立するものである」ことは明らかである。
こういう言葉を拾い出してみると同時に、第二編第四章の『感覚』と、第五章の『数と空間時間』とに、如何に先生が力を注いでおられるかを考え併せてみれば、この特異な先生の「人間的な物理学」の特徴を、よく了解することができるであろう。人間的な物理学といっても、物理学の窮極が人間性からの解放にあることはもちろんである。ただ物理学は人間が作ったものであることを常に反省することが、人間性からの解放をもたらす所以なのである。その点は、第二編の最後に附加された註からも窺うことができる。即ち「Planck その他は Anthropomorphism(人間本位主義)からの解放を主張して居る。無論これらの人の云うような意味ではそうである。しかしこの言説が悪い意味に曲解さるる恐れを防ぐ為に著者は特に感覚と空間時間との関係を取り立てて見たのである」。
軽々に人間性を無視しようとする物理学者は、例えば「偶然」