轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じごくふうけい

地獄風景

江戸川 乱歩

「江戸川乱歩全集付録冊子 探偵趣味」平凡社、1931(昭和6)年5月10日~7月10日、9月10日~1932(昭和7)年1月8日、3月10日<br>メリー・ゴー・ラウンド以下「江戸川乱歩全集 第十一巻」平凡社、1932(昭和7)年4月10日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,774 字 · 108 页

青空文庫

治良右衛門は何か含み笑いをしている様な声であった。

「二郎君は麗子さんの秘密を聞いた唯一の証人です。その証人を沈黙させる最も簡便な方法は彼を殺すことです」

「すると、譲次は麗子さんと二郎との秘密の会話を立聞きでもしていたという訳ですか」

「或はそうかも知れません。そうでなくても、恋人である麗子さんの挙動や言葉の端でそれを察し得たのかも知れません」

読者は知っている。麗子が二郎少年にあの秘密を打開ていた時、茂みのうしろに海坊主の様な黒い人影が立聞きしていた。そしてその人影が湯本譲次であったとすれば、木島刑事の推察は益々適中して来る訳だ。

「では、人見折枝さんは? 朝っぱらから風船に乗っていた気まぐれは、楽園の住人にしては別に珍らしい事でもありませんが、事件に何の関係もないあの人が、何ぜ殺されたか。又犯人はどうしてあの高い空中の繩梯子を切断することが出来たか。あの時風船には折枝さんの外には誰も乗っていなかったのですよ」

「あなたは繩梯子の切口をよくごらんになりましたか」

刑事が突然妙な質問をした。

「見ましたが……」

「鋭い切口でしたね、刄物で切ったのか、そうでなければ」