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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页
次には物質総量が無限大である事を説いている。もし無限大の空間にただ有限の物質があるとしたら、物質はすべてその組成元子に分解し尽くして、もはや何物も合成され得ず、従って何物も存在し得ない。なんとならば、物質世界の保存には「かなた」からの不断の補充を要する。それには無限の物質素材を要するというのである。これは、後に述べるように、彼の考える「元子の雨」が無際涯の空間の果てから地上に落下しつつある、という前提が頭にあるからの議論である。ルクレチウスが今の科学に照らして最も不利益な地位に置かれるのは、彼がここで地を平面的に考え、「上」と「下」とを重力と離れて絶対的なものに考えている事である。それで彼はこの条下で地の球形説に対して、コロンバス時代の坊さんの唱えそうな反対説を唱えている。しかし無限の空虚の中にいかにしてある「中心」が存在し、かつ支持されうるかという論難は、ニウトン以前の当時の学者には答えられなかったであろうのみならず、現在においても実は決して徹底的には明瞭に答え難いものである。それほどにこれらの問題は宇宙の構造に関する科学上の問題の急所に触れている。