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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页
という言葉である。これは言い換えると、偶然の産物に或る「選択の原理」が作用する事を意味する。この選択を行なう魔物は何であるか。これについては彼は何も述べていない。しかしそういうものの存在をここで暗示しているものと見るのははたして不倫であろうか。マクスウェルのデモンはあるいはまさにその一つの魔物ではあり得ないか。
二
第二巻においてルクレチウスは元子の運動の状況や、その形状や結合の機巧等を前よりも詳しく具体的に記述しているのである。
例によって冒頭には、富貴権勢は幸福の源泉でなくて、かえって不幸の種である。ただ理知による真理の探究が真の心の平静を与えるものだという意味の前置きがある。そして前にあげた四行のリフレインが再び繰り返されている。
元子は結合するが、その結合は固定的ではなく、不断に入れ代わり、離れまた捕われる。eternal give and take である。しかしその物質の総和は恒久不変であると考える。ここの考えは後代の物質不滅説を思わせる事はだれも認めるであろうが、また見方によっては、たとえば溶液分子のようなものの化学的平衡を思わせる何物かを含んでいるからおもしろい。