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えいがじだい
寺田寅彦随筆集 第二巻
寺田 寅彦
寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页
その次にまたこんな事がかいてある。
「自分を発展しなくてはやまない活力、これが人生を楽しむ要素である。」
亮がどうしてこうはげしい神経衰弱にかかったかは私にはよくわからない。一つはそのころひどく胃が悪くて絶えず痛んでいたという事が日記の中にも至るところに見いだされ、またいつであったか一度は潰瘍の出血らしいものがあったという話を聞いているから、この病気のためもあったに相違ない。実際その前から胃弱のためにやせこけて、人からは肺病と思われていた。
この記事より二年前明治四十二年十一月を起点とした「どうなりゆくか」と題した彼の日記の最初のページからもうこの胃痛の記事が出て来る。そして学校の不愉快、人に対する不平、自己に対する不満、そういう感情の叙述と胃の痛みの記事とが交錯して出てくる。
しかしこの消化器病のほかに亮を悩ましていた原因もいろいろないではなかった。それは、第一には父の春田が当時不治の病気にかかっていた事である。私は海外へ出ていてほとんど何事も知らずにいたが、日記を見るとそれに関する亮の煩悶のようなものがいくらかうかがわれる。四十二年十一月七日のには、