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えいがじだい

寺田寅彦随筆集 第二巻

寺田 寅彦

寺田寅彦『寺田寅彦随筆集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:映画時代、子猫、解かれた象、相対性原理側面観、怪異考、比較言語学における統計的研究法の可能性について、化け物の進化、ルクレチウスと科学、蓄音機、亮の追憶、一つの思考実験、電車の混雑について、浮世絵の曲線、二十四年前、伊吹山の句について、池、路傍の草、備忘録、日本楽器の名称、Liber Studiorum、時事雑感。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 207,099 字 · 419 页

青空文庫

というものが、各種の便宜的必要からおのずからきまってしまって、それによらないわけには行かないためだという説明を、そのほうの事情に通じた人から聞いた事もある。

罪悪の心理がもしほんとうに科学的な正確さをもって書き表わされていれば、それは読者にとってはかなり有益であり、そうしてそういう罪悪を予防し減少するような効果を生じるかもしれない。これに反して罪悪の外側のゆがんだ輪郭がいたずらに読者の病的な好奇心を刺激し、ややもすれば「罪の享楽」を暗示するだけであったらその影響ははたしてどうであろう。

罪悪と反対な人間の善行に関する記事もまれには見受けるが、それがひとたび新聞記事となって現われると不思議にその善い事の「中味」が抜けてしまって、妙にいやな気持ちの悪い「輪郭」だけになっている場合がかなり多いように思われる。そういう種類の記事を読んでいて、人事ながらもひとりで顔の赤くなる場合がありはしないか。

しかしこういう不満は今ここで論じている問題とは別問題である。

あらゆる記事がこれらの欠点を脱却して非常に理想的にできたとした上で、それをわれわれが日刊新聞によって朝夕に知る事がどれだけ必要かというのが現在の問題である。