轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)
山の憶い出 上
木暮 理太郎
木暮理太郎『山の憶い出 上』。同一底本的分册已合并为一书。收入:笛吹川の上流(東沢と西沢)、奥秩父の山旅日記、釜沢行、秩父の奥山、利根川水源地の山々、秋の鬼怒沼 、美ヶ原、木曽駒と甲斐駒、黒部川奥の山旅、黒部川を遡る 、針木峠の林道 、春の大方山、三国山と苗場山、八ヶ峰の断裂 。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 284,014 字 · 565 页
塚へは上らずに尚お一町余り行くと左に白糸瀑へ行く道が岐れる。夫を二町も行くと左手の畑の間に祐経の墓というのがある、丁度物見塚の北麓に当っている。三尺毎に石柱を建て、方三間の囲の中央に、四尺五寸許の高さに丸く土を盛り上げたもので、墓石もなく他に何もない。更に二町もだらだらと下りて橋を渡り、新に桜を植えた道を左に行くと、右に白糸瀑左に音止瀑が懸っている。後者の方が幅も高さも大きい。しかし周囲が余り露わで、瀑壺の近くに在る発電所の建物らしいものが甚しく目障りである。白糸瀑は其周囲、殊に向って右手の崖の上や中腹から地下水が幾条となく細い瀑となって落下している様が奇観であり、崖上の木立も幽邃である。此の瀑の壁は下が脆い砂礫の層で、其上を熔岩で掩うている、それで下層から先に抉れ落ちて、終には上の熔岩までも崩れるので瀑の後退するのが著しいようである。一体に日光の華厳瀑を小さくした趣がある。
瀑壺に下りて休んだ後、岐れた所まで引き返して北進を続けた。これから人穴までは人家もなく、富士の高根から曳き下して、西の方天子山脈に限られた茫漠たる裾野を辿り行くので、浅間の追分の原や八ヶ岳の井出の原などは、之に較べては物の数ではないほど雄大を極めている。