轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
となんせんせい
斗南先生
「光と風と夢」1942(昭和17)年7月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,262 字 · 44 页
自分で一人前の生活もできないのに、徒らに人を罵るなぞは、あまり感心できないと、彼は考えたのである。あとから考えると、これらの非難は多く、自己に類似した精神の型に対する彼自身の反射的反撥から生れたもののようでもあった。とにかく、彼は、自分がそれに似ているといわれるこの伯父の精神的特徴の一つ一つに向って、一々意地の悪い批判の眼を向けようとしていた。それは確かに一種の自己嫌悪であった。高等学校時代の或る時期の彼の努力は、この伯父の精神と彼自身の精神とに共通するいくつかの厭うべき特質を克服することに注がれていた。その彼の意図は不当ではなかったにもかかわらず、なお、当時の彼の、伯父に対する見方は、不充分でもあり、また、誤ってもいたようである。即ち、伯父の奇矯な言動は、それが青年の三造にとって滑稽であり、いやみであると同じ程度に、彼よりも半世紀前に生れた伯父自身にとっては、極めて自然であり、純粋なものであるということが、彼には全身的に理解できなかったのである。伯父は、いってみれば、昔風の漢学者気質と、狂熱的な国士気質との混淆した精神――東洋からも次第にその影を消して行こうとするこういう型の、彼の知る限りではその最も純粋な最後の人たちの一人なのであった。