轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しょうわよねんのぶんだんのがいかん
昭和四年の文壇の概観
平林 初之輔
「新潮 第二六年第一二号」1929(昭和4)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,557 字 · 29 页
辰野九紫の滑稽物にやや新鮮味が見られるが、この人の面白さも、やはり落語的話術の巧みさが主であって、真のウイットで腹の底まで哄笑させるようなところが少ない。岡本一平等の漫画は、この種のナンセンス文学に少なからぬ影響を与えているだろうと思われるが、私には今その経路を辿っている余裕はない。ただ岡本の漫画にも、東洋的な伝統に返ろうとする傾向が最近特に顕著で、そこが日本人のオリジナルなところだと言えないこともないが、ナンセンスは伝統を破るところに、真骨頭を発揮するとも言えるので、何となく新鮮味の欠如を感じさせる。余談にわたるが、邦楽座の漫画のサウンド・ピクチャーは実によかった。これにはもちろん、進んだ映画技術も手伝っていることであろうから、簡単な結論は下せないが、一般に外国のナンセンス物は、破壊的で、非伝統的で、構想が突飛を極めているが、日本のそれは常識的な、中庸的な、生温かさに包まれている。
ナンセンス文学は、全く逃避的な文学であるという説がある。しかしそう断定してしまうのはいささか独断だ。ナンセンス文学は、何よりも、伝統、権威、一切の上品ぶったもの、もったいぶったもの、形式主義、に対する消極的破壊の文学である。