轻松读懂日语经典作品
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
象の鼻「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年1月<br>消えた足跡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年2月<br>智恵の火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年3月<br>名探偵「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年4月<br>空中曲芸師「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年5月<br>針の穴「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年6月<br>お雛様の花びん「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年7月<br>幼虫の曲芸「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年8月<br>冷たい火「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年9月<br>魔法眼鏡「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年10月<br>月とゴム風船「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年11月<br>兎とカタツムリ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1942(昭和17)年12月<br>白と黒「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年1月<br>風のふしぎ「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年4月<br>飛行機を生み出すたのもしい力「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1943(昭和18)年7月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 67,333 字 · 134 页
昼間道で出あった時、この前よりも、もっとおもしろい実験をして見せるからと、さそわれたからです。
お庭の方へはいって行きますと、高橋さんは縁側に腰をかけ、手に、この間の晩の画用紙の筒を持って、にこにこしながら、一太郎君を待っていました。
「やあ、よく来たね。今日は、もう一度君をびっくりさせてあげようと思って、ちゃんと用意がしてあるのだよ。だが、まずあの月をごらん。ほら、むこうの家の屋根の上だよ」
高橋さんにいわれて、その方をふりむきますと、そこに、とても大きな月が出ていました。
まだ暮れきらぬ夕ぐれの、うす明かるい空に、朱色をした大きな大きな月が、ぼうっと浮かんでいました。いつも空の上の方で見る銀色の月にくらべると、五六倍もあるかと思われる大きさです。
「わあ、でっかい月だなあ。まるで赤いお盆のようですね」
「大きいだろう。この間ここで見た月とは、まったく別もののように見えるね。なぜだろう。なぜ、こんなに大きく見えるのだろう」
「それは、出はじめだからでしょう。月でも太陽でも、出はじめには、みんな大きく見えるのでしょう」
「そうだね。出はじめは大きく見える。