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まつのみさおびじんのいきうめ
松の操美人の生埋
三遊亭 円朝
02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,963 字 · 176 页
ような人だから此の者を切るの突くのと仰しゃる気遣は有るまいが、猶念のため申す、愈々此の者をお許しなさるか」
武「尤も左様で、其の許の仰しゃる事に於ては聊かも申分はございません」
田「それ御覧なせえ、何だっても此の野郎が申分ねえなんて先刻の権幕はなんだ、今にも打斬るべえとしやがって、何うもはア私ア勘弁し度っても連の鹿の八どんに済まねえから、矢張り出る処へ出ますべえ」
山「それでも悪いから此処は先ず此の儘にしなさい、此家も旅人宿で迷惑をするし、お前も向うの包と取違えたのは粗忽で詮方がないから、先ず此処は控えて居なさい、それを彼是荒立って見ると事柄が面倒になるから、私も許すから、併しお前も預り物を紛失して嘸心配であろうが、幸い此の紙入に二十両遺って有るから、お前にこれを進上するから、遺失さん積りで向へ持って行きさえすれば事が済むから、此処は此の儘穏かにしないと、此の家も迷惑するから」
田「お前様にゃア何うして、なに其の金ア此の野郎から貰えますわ」
山「まア私に何事も任して置きなせえ」
と山三郎は種々に和めて、此の場は漸く穏かに納まりましたが、彼の武士はこそっぱゆくなったと見えまして、夜中にこそ/\と立って仕舞った。