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みんげいよんじゅうねん
民藝四十年
柳 宗悦
柳宗悦『民藝四十年』。同一底本的分册已合并为一书。收入:民芸四十年、改めて民藝について、四十年の回想。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 页
しかも生活に即するそれらのものこそ、むしろ工藝の本流であることを感じたのである。かくして「民藝館」の名において為すべき仕事が、吾々に課せられるに至った。かかる美術館は吾々でなくば試みる者が当分出ないことを感じた。そうしてその存在は、工藝史に対して美学に対してまた将来の製作に対して、意義の極めて深いことを確信するに至った。僧侶が信の世界において発心するが如く、私たちは美の境地において不断の精進を契ったのである。
この仕事がどういう方法で実現されるか、それが何ほどの費用を要するものか、どう経営し、どう維持するか。それらのことを思い惑うにしては、余りにも仕事そのものに熱情を抱いた。今から思えば用意の足りない計画であったともいえるが、同時にその純な若々しい気持が燃えていなくば、この仕事は端緒を得なかったであろう。私たちは幸にも信念で事を始めた。進もうとする吾々には周囲への躊躇らいがなかった。行く末に少しでも危惧を抱いたなら、勇気はいつか砕かれていたであろう。
蒐集の旅が初められた。吾々は三々五々、折を見出しては各地に品物を漁った。やがて廿年近くも前の事であるから、今とは事情が違っていた。