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みんげいよんじゅうねん

民藝四十年

柳 宗悦

柳宗悦『民藝四十年』。同一底本的分册已合并为一书。收入:民芸四十年、改めて民藝について、四十年の回想。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 页

青空文庫

貴方がたの旅の良い友達となるでありましょう。

元来我国を「手の国」と呼んでもよいくらいだと思います。国民の手の器用さは誰も気付くところであります。手という文字をどんなに沢山用いているかを見てもよく分ります。「上手」とか「下手」とかいう言葉は、直ちに手の技を語ります。「手堅い」とか「手並がよい」とか、「手柄を立てる」とか、「手本にする」とか皆手に因んだ言い方であります。「手腕」があるといえば力量のある意味であります。それ故「腕利」とか「腕揃」などという言葉も現れてきます。それに日本語では、「読み手」、「書き手」、「聞き手」、「騎り手」などの如く、ほとんど凡ての動詞に「手」の字を添えて、人の働きを示しますから、手に因む文字は大変な数に上ります。

そもそも手が機械と異る点は、それがいつも直接に心と繋がれていることであります。機械には心がありません。これが手仕事に不思議な働きを起させる所以だと思います。手はただ動くのではなく、いつも奥に心が控えていて、これがものを創らせたり、働きに悦びを与えたり、また道徳を守らせたりするのであります。そうしてこれこそは品物に美しい性質を与える原因であると思われます。