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みんげいよんじゅうねん

民藝四十年

柳 宗悦

柳宗悦『民藝四十年』。同一底本的分册已合并为一书。收入:民芸四十年、改めて民藝について、四十年の回想。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 182,248 字 · 368 页

青空文庫

を不純なものにしたことは否めぬ。もしも権勢に媚びず、もっと民間に「貧の茶」、「平常の茶」を建てたら、茶道はずっと違ったものになったと思われてならぬ。「わび茶」は貧を離れては、よもや徹したものとはなるまい。力や金を利用したことで、「茶」が普及したともいえるが、そこに早くも「茶」の堕落が兆したともいえる。今も「茶」は貴族的な「茶」に落ちがちであるが、一度は金力を茶から追放すべきである。金力があってもかまわぬとしても、金力に敗れるような「茶」は、「茶」たる資格を持たぬ。

茶人としての利休の生活を見ると、どうもその態度に幇間くさいものがあるのには閉口する。「茶」は権門を利してもよいが、同時に利さなくとも差支えない「茶」でなければならぬ。思うに、利休は腕の人であったが、人格的に浄いまたは高い人であったとは思われぬ。むしろ俗なことが平気で出来た人であろう。それも無邪気からでなく、ずうずうしく行ったであろう。遣り手であるから一面には太閤などを腹で馬鹿にしていたこともあろう。残る手紙の文面にもそういう様子がはっきり見える。しかし同時にその権力を利用することを決して忘れなかった。