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ししまいざっこう

獅子舞雑考

中山 太郎

「民俗芸術 第三巻第一号」1930(昭和5)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,092 字 · 16 页

青空文庫

二、獅子舞に関する先輩の研究

のもまた学問のためと観念して、ここに管見を記して高叱を仰ぐとする。

二、獅子舞に関する先輩の研究

私は管見を述べる前に、既載の代表的研究の論旨を検討し、それを略記する。そして喜多村翁の所説は、獅子舞は西域の亀茲国の舞楽が、支那の文化とともに、我国に渡来したのであると云う、純乎たる輸入説である。柳田先生の所論は、我国には古く鹿舞と云うものがあって、しかもそれが広く行われていたところへ、後に支那から渡来した獅子舞が、国音の相通から附会したものである。その証拠には、我国の各地において、古風を伝えているものに、角のある獅子頭があり、これに加うるのに鹿を歌ったものを、獅子舞に用いていると云う、謂わば固有説とも見るべき考証である。さらに小寺氏の観察は、大体において柳田先生の固有説を承け〔註二〕、別にこれに対して、我国の鹿舞の起ったのは、トーテム崇拝に由来するのであると、附け加えている。

そこで、今度は管見を記すべき順序となったが、これは私も小寺氏と同じく、柳田先生の御説をそのまま拝借する者であって、別段に奇説も異論も有している訳ではない。ただしいて言えば、我国の鹿舞と支那から来た獅子舞とは、その目的において全然別箇のものがあったと云う点が、相違しているのである。