轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ねむりにんぎょう
眠り人形
野村 胡堂
「少女倶楽部」1929(昭和4)年2月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,770 字 · 16 页
「そんな愚痴は言わないことにしようよ、せっかく足をとめた客も、お前さん方の泣き言を聞くと、驚いて逃げだすじゃないか、私はこの通り口銭無しでお前さん方の品をさばいてやるんだ、この上、愚痴を聞かされちゃかなわない」
「どうもすみません、つい愚痴っぽくなって、厭な事をお耳にいれます、ただみたように二階を貸して頂いた上、こう品物をさばいて頂いて、本当にお礼の申しようもありません」
「イヤ、そう改まって礼を云われるときまりが悪い。ところで今晩はこの通り寒くもあるし、客があるか無いかわからない、もしお前さん方の品が売れなかったら、失礼だが明日のお米の代は私が建てかえて上げよう、ボツボツ帰る支度をなすったらどうだね」
古道具屋のおやじさんは、ひざかけの古けっとの下から、うこん木綿の財布をとりだして、チャラチャラ銅銭の音をさせております。
丁度その時でした。古道具屋の店先に立ちどまった二人の人影、
「叔父さん、あの人形にして下さいな、まあなんて可愛いんでしょう」
と言うのは、直ぐそばの百貨店の窓飾の中から飛出したような、可愛らしい女の子です、浅いえんじ色の外套に同じ色の帽子、いかにも健康らしい、身体中にバネが入っているよう。