轻松读懂日语经典作品
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1925(大正14)年10月~1926(大正15)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,828 字 · 181 页
「ここからは東京中が見えますよ。上野はこの真直ぐです。浅草は彼方です」
と僕はこれから行先を指示した。
「三越も見て行くべえ」
「あの塔のあるのが三越です」
「ははあ、あれが東京駅だね?」
「然うです。宮城も見えましょう?」
「お昼は帝国ホテルへ寄ってライスカレーでも食うべい」
と久作さんはナカナカ東京に通じている。
「もう下りましょうか?」
と僕は久作さんを促してエレベーターへ入った。
「この機械は郷里の田原屋にもあるだから驚かにゃあだ」
と久作さんが言い出した。それがギッシリ詰まっているエレベーターの中だから僕は尠からず辟易した。しかし久作さんは頓着なく、
「お誂えを載せて料理場から二階へ吊り上げる仕掛だ。ツルツルツルとな。そら、もう止まった」
とやったので、皆噴き出してしまった。
僕達は松屋から三越へ志した。京橋日本橋と久作さんは相変らず帽子を小脇に抱えてテクテク歩いた。
「あの巡査は何をしているだあね?」
と久作さんは橋向うの交通巡査を指さした。
「あれですか?」
と僕は考えた。今度こそ驚かしてやる積りで、
「あれは真正の巡査じゃありません。電気仕掛けの活人形です。