轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
「キング」大日本雄辯會講談社、1925(大正14)年10月~1926(大正15)年10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 88,828 字 · 181 页
「矢張り鼻と喉から来ている。欧氏管というのが詰まっているから聴力が衰えたんだそうだ。試験をして見ると右の半分ぐらいしか聞えない」
とお父さんは故障の次第を話した。
「直きに治りますの?」
「いや。治らない。この上悪くならないように時々鼻から空気を通す外仕方がないんだそうだ」
「心細いんですわね!」
とお母さんは屈託顔をした。
「もう一つ心細いことを発見して来たよ」
「厭やですよ厭やですよ」
「鎌田さんは、お太鼓医者じゃないから、何うしても治らないことを力説する為めに専門書を持出した。その図が馬鹿に細くて目がチラチラする。斯う少し離れて睨んでいたら、『これをかけて御覧なさい』と言って眼鏡を貸してくれた。成程、かけるとハッキリ見える。不思議だから、『これは何ういう眼鏡ですか?』と訊いたら、『老眼鏡の弱いのです』と答えて笑っているじゃないか?」
「するともう老眼でございますの?」
「老眼というほどでもないが、四十を越すと視力が衰弱するそうだ。夜分読書をする時はもうソロソロ弱い老眼鏡を使う方が宜かろうという鑑定さ。専門医に相談し給えと言って、紹介状を書いてくれたよ」
「厭やですわねえ。