轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ろんごものがたり

論語物語

下村 湖人

「現代」大日本雄弁会講談社、1938(昭和13)年

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 132,688 字 · 266 页

青空文庫

関守は、これまでの熱心さにも似ず、冉有の顔を見もしないで、

「そうですかい、それはそれは。」

と云いながらのそのそと室を出て行った。

冉有は苦笑しながらそのあとを見送ると、椅子に腰を下して腕組をした。

(やはり取次いだのがいけなかったのだ。取次げば会おうと仰しゃるのが、先生のいつもの流儀だのに、ついあの老爺にしてやられてしまった。それにしても、先生も少し軽率じゃないかな。あれほどお会いになってはいけないというのに、いやそれは面白そうな人物だ、と仰しゃる。面白いも面白くないも、たかが関所役人ではないか。それに四十年もそんな仕事にこびりついているというのだから、大抵知れている。これから諸侯を相手に活動なさろうという矢先に、あんな老爺に会ってどうなさるおつもりなんだろう。今頃はあの老爺、きっと、さっきのように煮ても焼いても食えないようなことを、べらべら喋っているだろうと思うが、あんな気狂じみた老人を相手にされたんでは、先生も結局自らを辱しめることになるばかりだ。それにつけても、魯の大司寇で居られた頃のことが思い出される。ああした立派な官職についてさえ居られれば、こんな辱しめを受けられることもなかったろう。