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こんじきのし

金色の死

谷崎 潤一郎

「東京朝日新聞」1914(大正3)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,997 字 · 46 页

青空文庫

だからロダンの『サッフォの死』が美しいとすれば、其の彫刻に現れた二個の人間の肉体が美しいのだ。サッフォの歴史とはまるきり縁故のない事なのだ。」

「けれども歴史を知って居れば、余計興味を感ずる訳じゃないか。」

「しかし其れは歴史的の興味で芸術的の興味とは云われないだろう。そんな興味は芸術の要求す可きものではないのだから、感じても感じないでも差支はない。故に若し、画家に取て撰択すべき瞬間があるとすれば、其れは唯或る肉体が最上最強の美の極点に到達した刹那の姿態を捉える事なのだ。然るにレッシングは又画家の捉うべき『含蓄ある瞬間』と云うものを、非常に窮屈に制限して居る。――― Wenn Laokoon also seufzet, so kann ihn die Einbildungskraft schreien h※(ダイエレシス付きO小文字)ren ; wenn er aber schreiet, so kann sie von dieser Vorstellung weder eine Stufe h※(ダイエレシス付きO小文字)her, noch eine Stufe tiefer steigen, ohne ihn in einem leidlichern, folglich uninteressantern