轻松读懂日语经典作品
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こんじきのし
金色の死
谷崎 潤一郎
「東京朝日新聞」1914(大正3)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,997 字 · 46 页
十三
」
二人の彳んで居る二三尺前には、殆ど私と鼻を突き合わしてミケランジェロの「縛られた奴隷」の姿がさながら憐みを乞うが如くに悶えて居ました。
十三
「此れはルウヴルにある希臘時代の『ピオムビノウのアポロ』だ。此れはナポリにある『ポムペイのアポロ』だ。ポリクレトの『ドリフォロス』だ。」
岡村君は歩きながら一々熱心に説明します。最も薄気味悪く感ぜられたのは、六角堂の屋根や廊下や石段に暴れ狂って居る一団の人影で、而もその排列が甚だ不規則に死体を投げ捨てた如く置かれて居るのです。それ等の多くはロダンの作品の中でも、一番刺戟的な姿勢や表情を持って居るもので、先ず甍の上には「鼻の欠けた人」や、「女の頭」や、「泣き顔」や、「苦痛」や、五つ六つの青銅の人の顔が、生首のようにごろごろと転がって居ました。「ウゴリノ伯」が餓に迫って我が子を喰い殺そうとして居る悽惨な形は、檻に入れられた虎の如く階段の上り口に這って居ます。「ヴィクトル、ユウゴオ」が欄干に肘を衝いて片手を伸ばして居るかと思えばその後に「サティイルとニムフ」が戯れ、「絶望」の男が足を抱えて倒れて居る傍には、「春」の男女が抱擁して接吻を交わして居ます。