轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
「中央公論 第五十二年第十三號」1937(昭和12)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 45,054 字 · 90 页
竹箆にも杓子にもならない。蟻にはもとより、蕪にならず、大根にならず、人参にならず、黒いから、大まけにまけた処が牛蒡です。すなわち、牛蒡丸抜安の細身の一刀、これをぶら下げた図というものは、尻尾じゃないが、十番越に狸穴から狸に化かされた同様な形です。
ああ、しかし、こういっても――不思議ともいうべき、めぐり合せで、その時、一つ傘で連立っていた――お冬さんを、おなじ化され夥間だと思われては情ない。申訳がないのです。
酔っています。だしぬけにこんな事をいって、確に酔っている。私は息が忙込みますが、あなたはどうぞ静にお聞き下さい……」
――ちょっと呆気に取られたが、この言葉で、筆者は静に聞いていた。
「話は前後しました、が、この既にお冬さんの一つ傘に肩を並べた時は、何だか、それなり一本松へ心中に出掛けるような気がしたんですから――この面や格好を見ては不可ません。」
直槙は寂しく笑った。
「まあ、しかし忘れぬうちに、唄のあとを続けてからにしましょう。――大小すらりと落しにさして、――という処で、前後しました……
ここで死んでは憚る人目。死出の山辺に燈一つ見える、一つ灯にただ松一つ、一本松こそ場所屈竟と、頃は五月の日も十四日、月はあれども心の闇に、迷う手と手の相合傘よ、すぐに柄もりに袖絞るらむ。