轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんさいにっし

震災日誌

喜田 貞吉

「社会史研究 第一〇巻第三号」1923(大正12)年11月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 19,617 字 · 40 页

青空文庫

お蔭で今日はだんだんと気ものんびりとして来た。午前に高等師範なる文部省仮事務所へ見舞に行く。文部省は仏蘭西大使館からの飛び火で、土蔵一つ残して全焼したのだ。

京都大学から書記角田諒造君がはるばる見舞に見えた。それで始めて京都の消息がわかった。あちらでは頻発する新聞号外の報道に驚かされて、大変な騒ぎだという。京大文学部では自分のほかに、鈴木・厨川〔(白村)〕の両教授と、書記の伊津野直君とが震災地に来ておられるはずだが、その消息を知らぬかと問われる。しかし自分には一向わからぬ。そのほかに考古学の梅原末治君が一日に東京へ来られたはずだが、それもわからぬ。

心配していた妻の妹から書面を持って使の者が来た。それによると、かの女は先日来幼女を連れて本所の親戚に逗留しているうちに、かの大地震に出会ったのだ。例の着のみ着のままで焼け出され、幼女のごときは肌襦袢一枚のままに背負い出して、やっと火を免れ免れしつつ、北足立郡谷塚なる自宅へ帰ることが出来たのだという。何という嬉しい便りだろう。これでともかく身内の者は皆無事だったことが判った。ここに嬉しい便りの記事のついでに、今一つ書き加えておきたい。