輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《あさひの鎧(あさひのよろい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 頁
恐ろしい邪魔がはいったからである。
姉の桂子その人であった。
邪魔の主は飛天夜叉なのであった。
そう、飛天夜叉の桂子が、小次郎に恋してしまったのであった。
すくなくとも浮藻にはそう思われ、そう思われる理由があった。
もう桂子は以前のように、浮藻と小次郎とを勝手自由に、接近させては置かなかった。時々接近しようとすると、一種の眼をもって二人を睨み、優しく穏かで上品ではあったが、一種の声をもって二人を制した。
そうしてそれはその二人が、成熟しきった男女なので、かるはずみの恋をとげることを、監督者として警戒するという、そういう意味のものではなかった。
その睨みは嫉妬の睨みであり、その制止も嫉妬の制止なのであった。
そうして桂子はいつの場合でも、小次郎を他所へやろうとはせず、自分の側へばかり引きつけて置いた。
そうして小次郎へ話しかける、桂子の声や態度には、媚があり艶きがあり、哀訴があり祈願があった。
恋でなくて何んだろう!
それにしても浮藻には不思議であった。
(恋を封じられているお姉様が、まあどうして今になって、小次郎様などを恋するのであろう?)
このことが浮藻には不思議であった。