輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あさひのよろい
あさひの鎧
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《あさひの鎧(あさひのよろい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 頁
正面に城門のような岩壁があって、道を遮っているからであった。
赤坂からはおおよそ三里。それぐらい距った地点らしかった。
ではこの辺りは千早と金剛山との、中間にあたっていなければならない。
千年も経たかと思われるような、二抱えから三抱えもある、杉や桧や樫の巨木で、あたりは隙なく鎧われていて、空など蒼い帯のようであった。
宵闇のようにあたりは暗い。
金剛砂で出来ているからであろう、谷の道は白かった。
その谷の道の左右には、金剛山の山脈が、眉を圧して逼って来ていて、それにも老樹や灌木が、すくすくと隙間なく聳えていた。
白い地肌に黄だの茶色だのの、縞や斑紋を沁み出させている、人工のように見える天然岩が美しくしかし厳めしく、手をかけるところも足をかけるところも、絶望的にない垂直さで、正面に聳えているのであった。
城門というより云いようがなかった。
桂子と右衛門とはそれを見上げて、茫然と佇んでいるのであった。
というのはここまで案内をして来た、猩々卯ノ丸がここまで来ると、姿を消してしまったからである。
そうしてそれまではいつも前方に、見えがくれしていた六人の男が、やはりここまでやって来ると、姿を消してしまったからである。