輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あさひのよろい

あさひの鎧

国枝 史郎

線上閱讀国枝 史郎《あさひの鎧(あさひのよろい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 239,520 字 · 475 頁

青空文庫

「これ」

と、男女へ声をかけた。

「何者じゃ、身分を宣れ!」

「云わぬよ」

と、小次郎は平然として云った。

叡山の裏山でのあの事件後、浮藻を助け出して事情を聞くと、飛天夜叉の桂子が、自分を恋し愛するあまりに、浮藻を迫害したという。

(このまま帰ったら桂子様が、何を浮藻に仕掛けるかもしれない。旅へ出てしばらく鋭鋒を避けよう)

で、小次郎は浮藻をつれて、あてのない旅へ出たのであった。

あしかけ三月の日が経った。

日数はわずかではあったけれど、浮世の相は、いちじるしく変わった。

宮方と武家方との確執が、合戦という形をとって、露骨に表面へあらわれて、世が殺伐となったのである。

こうなってみると小次郎も浮藻も、安閑と旅などにいられなくなった。

それに、おそらく桂子たちは、宮方に従いていずれ様々、画策していることであろう。心もとなく気にかかる。

で、二人は京都へ帰り、桂子の館へ行ってみた。

赤坂の方へ行ったという。

そこで二人は赤坂をさして、こうして旅をして来たのであった。

「宣らぬというか、不敵な奴め!」

陸奥守は憎々しく云ったが、

「汝らどこへ行こうとしたぞ? 赤坂であろう、赤坂の城へ!」