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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう

中国怪奇小説集

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《中国怪奇小説集(ちゅうごくかいきしょうせつしゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 179,458 字 · 363 頁

青空文庫

考えても怖ろしいことでございます」

荘子のいわゆる鯤鵬の説も、必ずしも寓言ではないと、使いはさとった。

鬼の訴訟

秦棣が宣州の知事となっている時である。某村の民家で酒を密造しているのを知って、巡検をつかわして召捕らせた。

巡検は数十人の兵を率いて、夜半にその家を取り囲むと、それは村内に知られた富豪であるので、夜なかに多勢が押し寄せて来たのを見て、賊徒の夜襲と早合点して、太鼓を鳴らして村内の者どもを呼びあつめた。その家にも大勢の奉公人があるので、かれこれ一緒に協力して、巡検その他をことごとく捕縛してしまった。おれは役人であるといっても、激昂しているかれらは承知しないのである。

それが県署にもきこえたので、県の尉が早馬で駈け付けると右の始末である。何分にも夜中といい相手は多勢であるので、尉はまずいい加減にかれらをなだめた。

「よし、よし。お前の家で強盗どもを捕えたのは結構なことだ。ともかくもわたしの方へ引き渡してくれないか。おまえ達にも褒美をやるよ」

だまされるとは知らないで、かれらは縄付きの巡検らをひき渡した。その家の主人と忰と孫との三人も、その事情を訴えるために付いて行った。