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よじげんひょうりゅう
四次元漂流
海野 十三
線上閱讀海野 十三《四次元漂流(よじげんひょうりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 63,363 字 · 128 頁
壁という壁は、戸棚をひかえていたが、大きな事務机が、部屋の右手の窓に向っておかれてあり、その右には書類戸棚が、左側には長椅子があった。また部屋の中央には、丸卓子があってその上には本や書類や小器具などが雑然と置いてあった。大理石の手洗器が、実験台の向うの隅にあり、壁には電線の入った鉛管が並んで走っていた。個人の研究室としては実に豪華なものであった。
「こっちに図書室があります」
武平は、部屋の東側の壁にかかっている藤色のカーテンをかかげて、その中へ入っていった。そのときであった。川北先生が道夫の身体をついて、ひくい早口で話しかけた。
「道夫君、君はこの部屋で女の首を見たといったね。その女の首は、どのへんに浮んでいたと思うのかね」
道夫は、ぞっとして首をちぢめたが、
「そのへんです」
といって実験台と丸卓子との中間を指さした。
「ここかね」
川北先生は、そこまでいってみた。
「いえ、もっと丸卓子の方へよっているように思いました」
「するとここらだね」
川北先生は、手を伸ばして丸卓子の上に大きな獅子のブックエンドにはさんである大きな帳簿をなでた。その帳簿は皮革の背表紙で「研究ノート」