輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
よじげんひょうりゅう
四次元漂流
海野 十三
線上閱讀海野 十三《四次元漂流(よじげんひょうりゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 63,363 字 · 128 頁
重態の先生
それから幽霊はそろそろと後じさりを始めた。やがて幽霊の身体は壁につきあたった。と思ったらその輪廓が急に崩れだした。身体が輪廓の方から内部へ向って溶けだしたように見えたが、最後に顔面だけが残った。が、やがてそれも崩れ溶けてしまい、雪子学士の幽霊は完全にこの部屋から消え失せた、彼女の研究ノート第八冊と共に……。
怪紳士の留守宅に、おいて、このような奇怪な出来事が誰人にも知られずおこなわれている折も折、警視庁の捜査第一課はその主力をあげて三台の自動車に詰められ甲州街道をまっしぐらに西へ西へと飛ばしていた。いかなる事件が突発したのであろうか。それは外でもない。不可解の失踪をとげた道夫の先生の川北順に違いない人物が、平井村の赤松山の下の谿間で発見されたというのであった。
果してそれが川北先生ならば、先生はいかに奇怪を極めたその体験について物語るであろうか。
重態の先生
やっぱり川北先生だった。
赤松山の谿間に横たわっていた川北先生は、洗濯にきた農家の娘さんに発見され、大さわぎの一幕があったのち、附近の農業会の建物の二階へ収容せられた。
駐在所の警官から警視庁へ連絡があってそこで捜査第一課の出動となったわけであるが、今日は田山課長が一行をひきいて、これまでにない力の入れ方だった。