輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ようかいはかせ

妖怪博士/青銅の魔人

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《妖怪博士/青銅の魔人(ようかいはかせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,920 字 · 421 頁

青空文庫

世にもおそろしい水上競技が、はじまったのです。

モーターボートは、さすがに二十面相が用意しておいただけあって、おどろくべき速力でした。トビウオがとぶように、船体はほとんど水面をはなれて、空中を滑走しています。へさきの切る水しぶきは、みごとに左右にわかれ、大きな噴水が走って行くようです。

両艇は、ほとんど同じ距離をたもちながら、月島をはなれ、お台場に近づき、またたくまに、そのお台場もうしろに見て、洋々たる東京湾の中心にむかって疾駆しています。

「ワーッ、青銅の魔人だッ。」

チンピラのわめき声に、ふと気がつくと、賊のボートの中には、あの銅像のような青銅の魔人が、こちらをむいてスックと立ちあがり、しきりに両手をふり動かしています。二十面相は、この最後の大場面をかざるために、思い出の青銅のよろいを身につけて、追手に見せびらかし、追手を嘲笑しているのです。

それから十分あまり、追うものも、追われるものも、機関もやぶれよとばかり、全力をつくして突進しましたが、けっきょく、小型のモーターボートは、大型ランチの敵でなかったのです。賊のモーターボートに、何かしら疲れのようなものが見えて来ました。