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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《妖怪博士/青銅の魔人(ようかいはかせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,920 字 · 421 頁
まがりくねったつえをついて、背中をまるくして、エッチラ、オッチラおりていくようすは、この陰気な場面によく似あって、殿村自身が、人間ではなくて、どこかよその世界から来た、魔物のように感じられるのでした。
中村係長は、まんいちのばあいのために、用意してきたピストルを取りだし、相川氏を、うしろにかばうようにして、ゆだんなくあたりに目をくばりながら、殿村のあとにしたがいます。
階段をおり、鉄のとびらをひらきますと、泰二少年が妖婆のために苦しめられ、大野君はじめ三人の少年がヘビ責めにあった、あのおそろしい地下室です。しかし、今はそこに人の影もなく、ただジメジメした地下室特有のにおいが、鼻をうつばかりでした。
殿村は、ろうそくをふりてらして、その地下室のすみからすみまでしらべまわりましたが、何一つうたがわしい物もありません。人のかくれるような道具とてもないのです。
「おかしいぞ。ここはまるでからっぽじゃ。」殿村は、さも、いぶかしげにつぶやきました。
いぶかしく思うのは、殿村ばかりではありません。読者諸君もさだめし小首をかしげていらっしゃることでしょう。泰二君と三人の少年は、いったいぜんたいどこへ雲がくれしてしまったのでしょう。