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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
線上閱讀喜田 貞吉《差別の根源を考える(ぞくほうしこう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 147,985 字 · 289 頁
6 結論
として、その低い地位に均霑せしめようとするがために、種々の悶着も起ってきた。そして為政者の判断が右の如ききわめて不徹底なものであって、それでもってともかくも徳川時代を通ってきたのである。当時の判官たるものは、その行為が物貰いに近いとか、素性を糺せば河原者だとかいうことをのみ知って、さらに遡ってそのいっそう以前の素性を糺すことを知らなかったのである。かくて唱門師の末流の中においても、その職業の選択を誤まったある者の如きは、次第に低い地位にまで押し下げられていったのである。
6 結論
これを要するに声聞(師)とはもと下賤の僧の義に用いられたもので、在来の俗法師や、社会の落伍者のこれに投じたもの等の総称とみるべく、したがってその職業も一定せず、陰陽・卜筮・遊芸・雑職に従事するものはもちろん、社寺荘官村里に付属しては、雑役に服し、警察監獄事務をも勤めたものであった。それが後には各その職とするところによって別の名をもって呼ばれ、声聞という総括的の名は、多くの場合において失われたものと思われる。その職業としたところからいえば、後の鉢叩・鉦打・ヒジリ・陰陽師・博士の徒、簓・説経・祭文・市子・梓巫の輩、あるいは田楽(猿楽)・万歳・春駒・夷舁、大黒舞・傀儡師などの諸芸人、あるいは山陰道筋に多い鉢屋(大和などにも警吏の一種に