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かいきよんじゅうめんそう

怪奇四十面相/宇宙怪人

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《怪奇四十面相/宇宙怪人(かいきよんじゅうめんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 182,581 字 · 364 頁

青空文庫

つまり、小林少年の顔だったのです。

小林君が、このまえの晩、四十面相が逃げさったあとで、ニヤリと笑ったのは、このおくの手を考えついたからでした。あいてが郵便ポストに化けるなら、こちらは百科事典に化けてやるぞと、ふてきな考えを、心の中にもっていたからです。

小林君は、どうかして、三人の骸骨の話を聞きたいと思いました。ドアのすきまからのぞくのでは、じゅうぶん聞きとれませんし、人にみつかるきけんがあります。そうかといって、地下室の中には、かくれる場所もありません。そこで、本だなのうちの、いちばん大きな本に化けることを、考えついたのです。

小林君は、明智探偵事務所から製本屋に注文して、地下室の西洋百科事典とそっくりの背表紙の二十冊分、つながっているものをつくらせて、それを亀のこうのように、せなかにつけたのです。そして、だれも来ないうちに、地下室にしのびこみ、ほんものの百科事典をぬきだして、廊下のすみの、物置きのようなところにかくし、そのあとの本だなへ、自分が手足をちぢめて横になり、せなかの百科事典の表紙をそとにむけて、ジッと、息をころしていたのです。二十冊分の背表紙で、すっかり、からだがかくれてしまいますから、そとから見れば、そこには、百科事典が、ならんでいるとしか思えないのです。