輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 186,659 字 · 372 頁

青空文庫

今、一刻ニ破却ニ会ヒ、一修行者ノ狂歌ヲ聞ク。

――似あはざる根来法師の腕たてはおのれを破る弓矢なりけり。

元来、紀州の統治は、信長すら手を焼いた宿痾の癌だった。

癌は、根来衆徒だけにあるのでなく、雑賀党、熊野衆、高野山などの法城に巣くう僧徒兵力がみなそれであり、海を越えて、それを指嗾する四国、それを力づける瀬戸島々の海上武族などがあって、禍根は、一朝一夕のものではない。

「こんどは、やるぞ」

と、意を決した秀吉であるから、信長さえ持て余した手術ではあったが、いつになく、峻烈な風があった。

雑賀党は、一瞬のまに、根来の潰滅を見せられ、また秀吉軍の疾風迅雷の勢いに驚き怖れて、戦わずして、雑賀孫一以下の重なる徒党は、みな降人に出て、秀吉に伏した。

しかし、北雑賀の一党は、なお四国の援兵を恃んで、頑強な抗戦をつづけたので、秀吉はついに、かれ独特の、水攻めをもって、これに酬いた。

――四方ノ堤、四十八町ヲ廻リ、路四里ナリ。堤ノ高サ六間、土台十八間。附近ノ家ノ棟、堤ヨリ低キコト、五尺バカリト定ム。

実に大規模な土木である。

太田の小城一つ攻めるに、かくまでの大仕掛けも要るまいと思う者も多かったが、これが秀吉の信じる秀吉流の戦略であり、多くの人命を損じるよりは、これしきの土木は、安価で、また効果も確実だとしているらしいので