輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 186,659 字 · 372 頁

青空文庫

――というよりも、いまだに甘い考えから脱けない信雄にたいして、或る戒告と将来のために、

(少し困らせておかねばクセになる)

という意識的だったに相違ない。

けれど、信雄は、困惑の次に、畏怖をおぼえた。

「もう深夜です。明朝また伺って、ともあれ、お指図を仰ぎましょう」

そわそわと、辞去して、営門の外へ帰りかけたが、ふと思いついて、前田利家の幕舎へ立ち寄り、ありのままをはなして、

「どうしたものであろう。すでに剃髪して、予の所へ、命乞いに来た成政を、見殺しにするも不愍だし……」

と、嘆息して、暗に、利家の助言を求めた。

利家には、秀吉の肚が、すぐ読めていた。――で、自分も共に、成政が助命となるように協力しようと、約して別れた。

そのせいか、翌日、信雄の陣所へ、石田佐吉が使いに来て、

「せっかくの御配慮ではあるし、殊に、前田殿には、年来の敵たる宿怨もわすれて、切に内蔵助成政の一命を助けたまわれと、今早朝から、筑前様へ、熱心なおとりなしでござった。……為に、前田殿のお顔をたてられて、一命のみは、宥してとらせんとの、仰せでござる。……後刻、成政どのを、御営所まで、お曳きつれ下さるように」