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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 200,320 字 · 398 頁
彼は急に馬を降り、従者の一部だけを連れて門内へ入って行った。
「右府様のお立寄りですぞ」
先に駈け出していた池田三助が扉を排して、階上に呶鳴った。
階段の下の廊下には、大きな裸男の彫像があった。基理蘇督の像か何か三助は知らない。三助はつい珍しげに見まわしていた。
「おう……」
牛のような声が答えた。階上からである。二、三人の宣教師があわただしく降りて来た。信長はもう家の中に立っていた。
「オオ。君主さま」
宣教師は、仰山に表情して、最大な敬意と不意の愕きを、こもごもに示した。
ここは隣の南蛮寺と共に創てられた附属耶蘇学校であった。信長も寄附者のひとりだが、高山右近だのそのほかの帰依大名が、材木から校舎の内の物まで、一切寄進して出来たものである。
「授業の模様を参観いたしたい。子供らは集まっているだろうな」
信長の望みを聞いて、宣教師たちは狂喜しながら光栄を語り合った。そのおしゃべりに関いなく、信長はどしどし階上へ登ってゆく。
狼狽を極めながら、宣教師の一人は先に教室へ走って、生徒達にこの唐突な貴賓の参観を告げた。
提琴の音がはたと止む。私語がしんと鎮まる。