輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,758 字 · 383 頁

青空文庫

古参老練の顔があまり見えないのは、その多くが秀吉の城地たる長浜、播磨、その他の占領地などに、なお残されているものと思われる。

こうして、その夜半。

秀吉の人数は、あたかも、秀吉も共に、その主隊にあるかのごとく見せて、清洲の城下を離れ、美濃本道をとって、一路、長浜へ立ってしまった。

また、当の秀吉も、その直後、同じくここを去ったが、扈従はわずか三、四十騎にすぎなかった。しかも道はまったく別方面をとり、わざと津島を迂回して、まし江、いもらの渡りなど、人も気づかぬ田舎をいそぎ、美濃の長松で一夜を明して、やっと長浜へ帰ったのであった。

同夜、いや、もう翌る日といってよい、払暁だった。

柴田勝家の宿所と、附近の玄蕃盛政の宿所などへ、どこから引き揚げて来た兵馬なのか、霧や露に濡れびたった夥しい甲冑のなだれが、幾回となく隠れこんで、その後、市人の目を惧れるもののごとく、門をとざしていた。

「ぬかったのう、玄蕃」

「いや、ぬかりはなかったつもりですが」

「なかったということがあるものかよ。どこかに手抜かりがあったればこそ、せっかくな網の魚を、むざむざ取り逃がしたのであろが」