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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
線上閱讀吉川 英治《新書太閤記(しんしょたいこうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 192,758 字 · 383 頁
柴田勝家
間接ではあるが、この秀吉のために、光秀を牽制してその兵力を分散せしめる役をしてくれたような結果になった。いま、むなしく引っ返してゆく三河武士どもの無念顔が見ゆるようだ」
かくて、彼は、母を長浜へ安んじ終ると、翌二十五日、また直ちに、美濃へ進発していた。
一時、美濃も動揺しかけたが、彼が征くや、即日そこも平定を見た。彼は、故信長もいた旧山河、稲葉山の城を信孝に献じて、まず旧主家への誠忠を示し、つづいて、同月二十七日に開かれる予定となった清洲会議の当日を悠々、一睡のあとに待っていた。
柴田勝家
彼はことし五十三歳の武将としては千軍万馬の往来を積み、人間としても、世路の紆余曲折をなめ尽して来ている。加うるに門地閲歴、並びにその麾下に持つところの実力といい、頑健な体格といい、この者こそは、時雲に選ばれた随一の男だと観るに誰も不審とはいうまい。彼自身ももとより深くそう任じている。――この六月四日、越中魚崎の陣にあって、本能寺の変を知ったとき、とたんに感じたこともそれであった。
(わしの動きは重大だ、ここぞ、万全を期さねばならぬ)――と。
為に、彼の行動は手間どった。