輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
線上閱讀海野 十三《超人間X号(ちょうにんげんエックスごう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 頁
大雷雲
大雷雲
ねずみ色の雲が、ついに動きだした。
すごいうなり声をあげて、つめたい風が、吹きつけてきた。
ぐんぐんひろがる雲。
万年雪をいただいた連山の峰をめがけて、どどどッとおしよせてくる。
ぴかり。
黒雲の中、雷光が走る。青い竜がのたうちまわっているようだ。
雷雲はのびて、今や、最高峰の三角岳を、一のみにしそうだ。
おりしも雷鳴がおこって、天地もくずれるほどのひびきが、山々を、谷々をゆりうごかす。三角岳の頂上に建っている谷博士の研究所の塔の上に、ぴかぴかと火柱が立った。
つづいて、ごうごうと大雷鳴が、この山岳地帯の空気をひきさく。
黒雲はついに、全連峰をのみ、大烈風は万年雪をひらひらと吹きとばし、山ばなから岩石をもぎとった。
このとき、谷博士は、研究所の塔の下部にある広い実験室のまん中に、仁王立ちになって、気がおかしくなったように叫んでいる。
「雷よ、もっと落ちよ。もっと鳴れ。稲妻よ。もっとはげしく光れ。この塔を、電撃でうちこわしてもいいぞ。もっとはげしく、もっと強く、この塔に落ちかかれ」
博士は、腕をふり、怒号し、塔を見あげ、それから目を転じて、自分の前においてある大きなガラスの箱の中を見すえる。