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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

線上閱讀佐々木 邦《ぐうたら道中記(ぐうたらどうちゅうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 164,113 字 · 332 頁

青空文庫

時の経つと共に年の殖えることを初めて悟ったような口吻だった。それにしても悪い傾向ではない。

「何か感ずるところあったのかね」

と三輪さんが訊いた。

「別に発憤した次第でもないが、この四五日の中に君は最早青年じゃないという判決を思いがけない人から二度までも言渡されて、少々慌て出したのさ」

とお父さんが答えた。五人の子供があるのに青年の積りでいられてはお母さんが堪らない。三輪さんも稍※(二の字点、1-2-22)驚いて、

「ふうむ、君は青年だと思っていたのかい?」

と笑った。

「無論青年だとは思わないが、誰かの小説に最早正確にはヤング・マンと呼べない年輩でという形容のあったのを見た時、丁度僕の年恰好だと思ったことがある。西洋では三十五六、否、七八まではまだ青年だからね。ところがこの間靴を誂えに行って、『今度は一つ編上にして見ようか?』と僕が言うと、番頭の奴め、『矢張り深ゴムが宜しゅうございますよ。お年を召したお方は皆様深ゴムでございます』と来た。そうしてその語調が如何にも自然で、迚も咄嗟の間の判断じゃなかったね。僕は一寸面喰ったよ」

「小っぴどくやられたね。自ら任ずるところ余り若過ぎるからさ。