輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
せかいのいっかんとしてのにほん
世界の一環としての日本
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《世界の一環としての日本(せかいのいっかんとしてのにほん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 215,338 字 · 422 頁
世界的文化の大である所以はまずそれが翻訳され得るという点に見られるのである。翻訳して価値の減る文化はロクな文化ではないのだ。但しここで云う翻訳とは文章の翻訳のことではなくて文化の翻訳のことだ。例えば三木清の解釈家たる所以に通じる処のもののことだ。
処が解釈家もすぐれた者は全然独創的でないのではない。優れた解釈家は解釈の体系を有っている。この体系はあまりそんなにクルクル変るものではあり得ない。三木は優れた解釈家だ。彼には解釈の体系が予めあるのである。このシステムが彼の思想と考えられ彼の独創とさえも見做される処のものなのである。そしてこのシステムになると彼は決して水草を追うて移って歩くわけではない。彼は豹変さえしないのである。彼は初めから殆んど全く変ってさえいない。夫はこうだ。
三木は学生時代から有名な秀才であった。一種の学生名士でさえあった。尤も決して律気な又は細心な勉強家ではなかった。彼は一党を引き具して四条通りを遊弋し、深更下宿に帰ることを習慣とした。一党の方はそのまま寝て了うのだが三木だけはそれから本を読むのである。おかげで一党の方は一向学業が成就しない。