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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《中国怪奇小説集(ちゅうごくかいきしょうせつしゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 179,458 字 · 363 頁
それでもまだ何だか不安心であるので、世祖はその男にむかって、それではお前がまず渡ってみろ、おれ達はそのあとに付いてゆこうと言いますと、男は直ぐに先に立って行きました。大軍は続いて行きますと、果たしてそのひと筋の水路は特別に浅いので、無事に渡り越すことが出来ました。軍が終った後、世祖はかの案内者に恩賞をあたえようとしますと、その男は答えて、わたくしは富貴を願いません。ただ、わが身の自在を得れば満足でありますと申し立てたので、答刺罕と書いて賜わったのでございます。云々」(山居新話)
道士、潮を退く
宋の理宗皇帝のとき、浙江の潮があふれて杭州の都をおかし、水はひさしく退かないので、朝野の人びとも不安を感じた。そこで朝命として天師を召され、潮をしりぞける祷りをおこなうことになった。時の天師は三十五代の観妙真人である。天師が至ると、潮はたちまち退いたので、理宗帝は大いに喜び、多大の下され物があった。真人が法を修したのは四月十三日であった。
然るに、元の大徳二年の春、潮が塩官州をおかして、氾濫すること百余里、その損害は実におびただしく、潮は城市にせまって久しく退かないので、土地の有力者は前にいった宋代の例を引いて、江浙行省に出願し、天師をむかえて潮を退けることになった。